・コロナウイルス対策で手洗い・手消毒をしていると手が痛くなってきた~!
・コロナウイルス対策で手洗い・手消毒で手がひりひりする!
・水が染みるから手洗いしなくても良いかな~?
本記事ではこのような問題を解消していきます!
2020年の年始から新型コロナウイルスの発生があり、皆さま手洗い・手消毒を強化しているのではないでしょうか。
手洗い・手消毒はウイルス感染予防の基本であり、新型コロナウイルスに限らず、毎年猛威をふるうインフルエンザイウルスやノロウイルス感染症の予防にも効果的です。
しかし、手洗い・手消毒を繰り返していると手がひりひりしてきたり赤くなってくるようなことはないでしょうか?
手洗いの水が染みて手洗いをしたくなくなることはないでしょうか?
これは手荒れが原因です。
私自身も新型コロナウイルス感染症予防のため、手洗い・手消毒を強化した結果、手荒れが発生し手洗いが億劫になってしまっています。
水場での家事にも影響がでますよね。
そこで今回は感染対策の手洗い・手消毒による手荒れを改善する方法を特集いたします。
こちらの記事を読むと、以下の内容がわかります。
本記事でわかること
- 手洗い・手消毒による手荒れを改善する方法がわかる
- 手洗い・手消毒による手荒れの予防方法がわかる
本記事のライター
カメ助:医療経営士の資格を持ち、医療関連業界にて10年以上勤務。これまで数百人の医師を対象に医療関連情報の提供を通してコミュニケーションを取ってきた経験がある。
正しい情報を読者に伝えることをモットーとしており記事に記載する情報元は『公共機関・医療機関・医療関連企業・文献』に限っている。
目次
手洗い・手消毒による手荒れの原因とは?
手洗い・手消毒による手荒れを改善する方法はズバリ①保湿と②皮膚の保護です。
その理由を理解するためまずは手洗い・手消毒による手荒れの原因を見ていきましょう。
手荒れの原因
頻回な手洗い・手消毒により
- 天然保湿成分や角質にある脂質の減少により角質が乾燥する
- バリア機構が崩れることで刺激物質が皮膚に侵入しやすくなる
つまり原因は手の脂を洗い流してしまうことによる乾燥とアルコールにより皮膚を守ってくれているバリアを壊してしまうことにあるようですね。

具体的な改善方法を次の章で見ていきましょう!
手洗い・手消毒による手荒れを改善する方法とは
それでは具体的に①保湿と②皮膚の保護の方法を見ていきましょう!
手荒れを改善する保湿の方法
まず保湿に関しては保湿外用剤の使用が効果的です。
どういった種類の保湿外用剤が良いのでしょうか。皮膚科のHPを覗いてみましょう。
皮膚の乾燥を防ぐために保湿剤の外用がもっとも重要です。保湿剤は市販のハンドクリームでも構いませんが、添加物には注意し、刺激感があるようなものは避けてください。当院では高純度のワセリンであるプロペト、ヘパリン類似物質を含む保湿剤(ヒルドイドソフト軟膏など)、尿素を含有する保湿剤(ケラチナミンなど)を症状に合わせて処方しております。
引用元:武蔵新城駅前皮膚科
2,保湿剤をメインとしてしっかり使うこと
・ワセリン(プロペト)、尿素軟膏、ヒルドイド軟膏、亜鉛華軟膏などがあるが、乾燥してひび割れるなど症状が強い時はプロペト(+亜鉛華軟膏)がお勧めです。引用元:大木皮膚科

ふむふむ。
種類としてはワセリン(プロペト)、ヘパリン類似物質を含む保湿剤(ヒルドイドソフト軟膏)、尿素を含有する保湿剤(ケラチナミン)などがあるのか!
というわけで該当の商品を貼り付けておきますね!
(法律上医薬品は口コミが記載できないことをご了承ください。)
●ワセリン(プロペト)
●ヘパリン類似物質を含む保湿剤
●尿素を含有する保湿剤(ケラチナミン)
保湿外用剤を使っても改善しないという方の中には使う量が少ないなど塗り方に問題がある方もいるようです。
香川大学医学部皮膚科監修の「保湿剤の塗り方」の動画を貼り付けておきますのでご確認ください。
手荒れを改善する皮膚保護の方法
続いて皮膚を保護する方法は皮膚に刺激を与える刺激物をなるべく使わないことです。
例えば手洗い時にもいくつかの工夫ポイントがあります。
手洗い時の工夫ポイント
- 石けんと流水による手洗いに熱いお湯を使用しない
- 石鹸での手洗い後は十分にすすぎ、泡が残らないようにする
- 手を拭く際は強く拭き取らずに優しく押し当てるように水分を拭きとる(水分が残ると乾燥のもとになるのでしっかり拭き取る)
- ハンドドライヤーは乾燥のもとになるので極力使わない
熱いお湯や石けん、タオルも使い方によっては刺激物になったり乾燥のもとになるので注意が必要です。
その他の日々の生活においても工夫ポイントがあります。
生活における工夫ポイント
- 洗濯や洗い物時にはゴム手袋をするようにする(ゴム手袋の下に綿の手袋をするとゴムの刺激も避けられる)
- 水回りの家事を家族で分担し、負担を減らす
- 趣味や仕事などで刺激になるものはないかを調べて出来るだけ除去する
肌が敏感な方はゴム手袋も刺激になる可能性があります。
家族の誰か1人だけが負担にならないように家族会議してみてもいいかもしれませんね!
皮膚科を受診する
ご紹介してきたとおり自分自身で出来る工夫はありますが、1番のおすすめはプロの医師に診てもらうことです。
自分自身で手荒れと判断していたら実は手白癬(手に出来る水虫)だったというような事例もあります。
皮膚科に受診すると以下のようなメリットがあります。
皮膚科受診のメリット
- 現在の症状に合った薬を処方してもらえる
- 手荒れの原因を探ってもらえる
- 手荒れと他の疾患の鑑別をしてもらえる
しかし皮膚科に行く時間がなかったり新型コロナウイルスの流行期では皮膚科に受診すること自体が感染リスクにもなりえるのでまずは自分自身でできる対策を打つのも手ですね!
手洗い・手消毒による手荒れを放置してはいけない理由とは?

という方もいらっしゃるかと思いますが、おすすめいたしません。
なぜなら手荒れを放置すると問題になることが多々あるからです。
手荒れが引き起こす問題
- 手荒れした肌は細菌が繁殖しやすい➡感染リスクが高まる
- 手の痛みやヒリヒリを常時感じる➡必要な手洗い・手消毒の頻度が減る
手荒れが引き起こす問題の1つめは手荒れした肌は細菌が繁殖しやすくそれがまた感染のリスクになることです。
手荒れした皮膚の表面では黄色ブドウ球菌が吸着しやすいことがわかっています。
吸着した黄色ブドウ球菌は集合体となり自分たちが住みやすい環境を作ります。
それをバイオフィルムの形成と言います。
バイオフィルムが形成されると手洗いや手消毒をしても石けんやアルコールの皮膚への到達を一部阻害してしまうため感染リスクが上がってしまうことがわかっています。
2つめの問題は手荒れの自覚症状が必要な手洗い・手消毒の頻度を落としてしまい感染リスクを上げてしまうことです。
手洗い・手消毒が業務上ひんぱんに行われる医療の現場を覗いてみましょう。
引用元:キョーリン製薬HP
実に90%近くの看護師さんが手荒れによる手洗い・手消毒に悩んでいらっしゃることがわかります。
引用元:キョーリン製薬HP
また同じ調査で80%近い看護師さんが手荒れが原因で手洗い・手消毒をしたくないと考えています。
プロの看護師さんでも手荒れ症状により手洗い・手消毒を避けたい気持ちが生まれてしまうのです。
私たちならどうでしょうか。
手荒れを起こしていない指先だけ洗ってすましたり、短時間の流水だけですましてしまったりして感染リスクを上げてしまう可能性がありますよ。
なので先ほどご紹介した保湿・皮膚の保護をしっかり行う必要があるのです。
【まとめ】手洗い・手消毒による手荒れを改善する方法【予防も重要】
最後にまとめます。
手洗い・手消毒による手荒れリスクは感染対策の意識を上げれば上げるほど相関的に上がります。
感染症にかからないために手洗い・手消毒をしているのに手荒れを放置してさらに感染リスクを上げないようにしましょう。
手荒れの改善方法としてご紹介した保温と皮膚の保護は改善だけでなく予防にも通ずるところが多くあります。
1度手荒れを起こすと再発を起こしやすいことがわかっているので予防も非常に重要です。
感染症を防ぎ、手荒れも防ぐ!少しでも皆さまのお役に立てたなら嬉しいです(*^^*)